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ルル師のRPプレイ日記=俺の屍を越えてゆけ編(PSP版)=
mibukawa.exblog.jp
近代ゲームの語り部です。 PSソフト"俺屍"ブログ、リセット禁止でやってました。11/11/24より、PSP版俺屍プレイ日記始めました。今度は5年もかからなければいいな、と思います。
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2005年 10月 24日 ( 1 )
1023年 4月

<屋敷の増築>

 力斗が朝目覚めると、屋敷が豪華になっていた
力「……はあああ?」
 呆気に取られた力斗が居間に行くと、柱が何本か増えて、いつものちゃぶ台も木のテーブルへと変わり、庭すら広々と改築されていた
力「何じゃこりゃああああ!?
道「見ての通りだと思うが……」
力「む、道明」
 目の下にクマを作った道明が、よろよろと居間の座椅子に座り込む
力「何かお前、元気ねーな、メシ食ってないのか?」
道「……先月ずっと、なぜか翠先生の大筒作りを手伝わせられて、そういえばあまり食べる暇もなかったかもしれない」
力「道明、お前、あんな女なんかの言いなりに……つか先生て
 道明の肩をぽんぽんと叩く力斗
力「男なんだから、もっとしゃんとしろよ、しゃんっと、ほらガハハって笑え!」
道「力斗さんじゃないんだから……」
力「何だよ水臭ぇな、俺のことは力斗、で良いからよ」
 そう言って、力斗がガハハと笑う
道「そうか、力斗、分かった」
力「おう、それよそれ、ガハハ
 力斗と道明が話しているところに、ひょっこり英雄が帰ってきた
英「やあただいま、ちゃんと出来上がってるじゃない」
 白木の丸柱を満足そうに叩く
道「あ、父上、京からお戻りになられたのですね」
英「うんホント、あっちこっちに引っ張りだこでさ、疲れたよハハ」
 そう言って妖しく笑う英雄だが、力斗と道明はその笑みの意味するところが分からない
英「うん、やっぱり熊五郎さんは、お酒さえ飲まなければ良い腕だね……」
 そう言って、英雄が頷いた
英「部屋も増やしたから、新しく四人住めるようになったからね道明、誰かを連れ込んだときはそっちでするのだよ
道「はぁ」
 曖昧に相槌を打つ
翠「出来ました……」
力「ひっ!」
 まるで幽鬼のようにぬっと現れた翠に、声も上げられず驚く力斗
翠「出雲産の砂鉄で筒身を作り上げ……良い、粘り気のある鉄としなりのある木材を使った、威力向上型の新作……」
 ぬふふ、と翠は地震のように笑う
翠「その名も、国友銃……そして、流星参号!、一号と二号は安らかに!」
 散弾式大筒の改良型を抱えて、周囲を見回り、眉をひそめる
翠「……伽子さんがいらっしゃいませんね」
英「いても打たないでよ、お願いだから……w」
 大筒を下ろす翠を、英雄が諭す
英「居間の柱なんて、もう少しで倒壊するところだったんだからね……翠ちゃんの散弾で」
翠「この天才は、そんな些細なこと気にしていませんのよ」
 なぜか誇らしげに言う翠に、少しは気にしてよ……、と英雄が呆れる
翠「ああ早く、この大筒の力を試したいですわ……」
 うずうずしている翠が、大筒をついつい英雄に向ける
英「えーっと伽ちゃんどこいったのかなぁ、ボク探してこようかな!」
 さっさと逃げる英雄に、翠がちぇっと舌打ちする
翠「……仕方ない」
 大筒をそうして、力斗に狙いを定める
道「翠先生、それもはや人間相手にする威力じゃありませんから」
 製作を手伝った道明が、翠を控えめにたしなめる
翠「そうですか……やっぱり、人間外の伽子さん相手にしなければならないですわね」
力「ったく、銃口向けんなブス!w」
翠「……着火」
 道明が目を閉じて耳を塞いだ瞬間、新型大筒の咆哮と力斗の悲鳴が屋敷に轟いた
 
 
 英雄が伽子の部屋の前を通りがかる
英「仔猫ちゃんは、ここかなー……?」
 なぜだか自然と足音を消していた英雄が、がらりと障子を開けた
英「伽ちゃーん?」
 部屋の中にいた伽子が、とっさに何かを隠したように見えた
伽「あ、ひ、ひーくんごきげんよう!」
英「はいはい、ただいま」
伽「きょ、きょうは良い天気よね! 春って最高だね、だって春だもの!
 そうだね、と頷きながら、英雄は伽子に近づく
英「なぁに隠したの?」
伽「な、なななんのこと!」
 おたおたと慌てる伽子のわき腹に手を当てる英雄
英「出さないとこうだよ?」
伽「ちょ、この何するのスケベ、いやらしぃセクハラ魔ぁぁ、あ、あはは、はひゃははあはははあはははははは!」
 英雄のくすぐり攻撃の前に、笑い上戸の壬生川家当主はなす術もなく降参してしまう
英「さって、何を持っていたのかなー、コケシかなー、おっきな張り型かなー」
 実に嬉しそうに、笑い転げる伽子の懐を漁る英雄
 その手が包み紙を掴んだ
 おや、と首を傾げる英雄が取り出したものは、粉末状の漢方薬だった
伽「あ、それほら、最近なんか疲れ気味でさ、徹夜でアレコレするミドりんはやっぱり若いよね、あっはっは」
 英雄が伽子の着物を剥く
伽「ちょ、おおい!w
 下腹部、先々月に大怪我を負った箇所に、真新しい包帯が巻きつけてあった
 英雄は眉をひそめて、傷口を撫でる
英「ふぅん……まだ痛む?」
伽「いやそりゃ押されりゃ! 痛い痛い痛いw」
 伽子の着物をぽんぽんと整えて、英雄がつぶやく
英「……じゃあ、伽ちゃん、今月は一ヶ月おやすみかな、道明も戦えるようになったし」
伽「えーーー!!
 サイレンのように叫ぶ伽子
伽「ちょっと、あたし絶対出陣するからね! 何のためにこんなとこでコソコソ美味しくないお薬飲んでたと思ってるのひーくん!」
 早口で怒鳴る伽子の頬を、英雄がぴしゃりと叩いた
 少しだけ、部屋が静まった
英「何でボクに黙ってたのさ健康度のこと、伽ちゃん」
 伽子は英雄の真顔を、初めて見たかもしれない
伽「……だってあたし当主だし、みんなに心配かけないで、いつも大きな樹みたいにしているのが当主の役目かな、て……」
 父親に叱られた子供のように、伽子が言い訳を口にする
英「バカだなもう……あのね、何で考えるの苦手なくせにひとりでそう勝手に、結論しちゃうわけ?」
伽「いやだって、ひーくんもミドりんも、何か、その、鬼退治マジメに考えてないんじゃないかなー、とか思っちゃって……」
 伽子の逆側の頬を、英雄がまた叩く
英「うん、ボクは実はあんまりマジメに考えてない、京の復興だって半分の目的はお姉ちゃんたちと遊ぶことだし、今が楽しければハッピー」
伽「じゃあ今何で叩いたの!w」
英「でも、伽ちゃん(や他の女の子)のことを、真剣に考えなかった日はないよ、ボクを甘く見ないでほしいな」
 誇らしげに微笑む英雄の頬を叩き返す伽子
伽「いいよいいよあたしが悪かったよ、でも出陣はするからね、あたしが戦わないで誰が戦うの!」
 笑顔で英雄が、先ほどより少し強めに伽子に仕返しする
英「ひとりで思いつめたら、また師匠みたいなことになるんだからね、約束してよ、もう隠し事はしないって」
 三度も平手されて、伽子がついにグーで英雄のこめかみを殴る
伽「あたしはお父さんみたいにはならないもの!」 
英「いやちょっと、今のかなり本気で痛かった……」
 続いて、伽子の拳が英雄の顎に決まった
伽「悪かったよ、思いつめるなって言いたいんでしょう! バカで悪かったね! あたしだってもうすぐ死ぬんだから出陣するよ! モンチーやリンリンもいなくなって、取り残されるのは嫌! 嫌なの!」
 叫びながら、テンションの上がってきた伽子が、次々と英雄に鉄拳を叩き込む
英「い、いや、ボクがその、悪かったから、もう、殴らない、で……」
 その怒声を聞いて何事かと駆けつけた翠は、
 英雄を延々と殴りつける伽子を見て「そろそろ出陣なので、早く支度してください」とだけ告げたという
 
 
<出陣・紅蓮の祠>
 
 伽子、英雄、翠、力斗の四人は今月、紅蓮の祠に攻め入った
翠「……ふふ、はは、素晴らしい……良いですわ、良いですわ、溶岩が立ち込めるこの洞窟でも、わたくしの作った流星参号は、火薬が暴発することなく運用できていますわ!」
 あはははははと高らかに翠は笑いながら、大筒を辺り構わずブチ込む
力「何が三号なんだ、何が」
 その散弾の流れる様は、確かに流星と呼んでも過言ではないほどの美しさであった
 だがそんな翠の新装備の服装が、力斗には違和感だった
力「(何で巫女服……」
 大筒を乱射する巫女服を着た翠が、何だかいつも以上に恐ろしい者に見えたのは、先ほど砲撃を身体に食らったからだろうか
 女性専用胴体軽装備・巫女の衣を着た翠を嬉しそうに、英雄が眺める
英「やっぱりうん、ギャップが良いね……おっと、伽ちゃん、今月は大怪我しないようにね」
伽「言われなくても分かってるってばー」
 頭に包帯を巻いた英雄が、伽子に念を押す
 翠が笑いながら大筒を噴かせ、一同は奥へ奥へと進んでいく
 

 炎舞廊での鳴神小太郎戦は、<春菜>を入手していなければ勝てなかっただろう
 小太郎の<雷電>と<双火竜>によって、まず力斗が戦闘不能に陥る
 そこで壬生川家は英雄が門となり、先頭に立って相手の攻撃を避けながら、<春菜>を唱え続けた
 時には<円子>で英雄を援護しながらも、伽子と翠が徐々に小太郎を追い詰めていく
 英雄が倒れるよりも早く小太郎を討ち取る、戦いはまさに時間との勝負となり、最後には伽子の槍が見事に小太郎の腹を貫いた
伽「正義、完・了!」
 伽子が華麗に小次郎の背後へと着地する 
小太郎「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

翠「相変わらず、お強いですわね……」
 手柄を奪われた翠が、面白くなさそうにそっぽを向いた
 
 決して楽な相手ではなかったが、それでも壬生川一族はかつての以蔵率いる討伐隊より、着実な進歩を実感した戦いであった
 その後は取り置きしておいた養老水(微量の健康度を回復する)を力斗に使い、死地を脱した彼と共に13ノ宴まで進軍し、たくさんの戦利品を持って凱旋したのであった
 
by RuLushi | 2005-10-24 05:01