ルル師のRPプレイ日記=俺の屍を越えてゆけ編(PSP版)=
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近代ゲームの語り部です。 PSソフト"俺屍"ブログ、リセット禁止でやってました。11/11/24より、PSP版俺屍プレイ日記始めました。今度は5年もかからなければいいな、と思います。
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2005年 08月 22日 ( 1 )
1020年 12月

 夢見は戸口から左右を伺っていた
夢「右よ~し、左よ~し……」
 壬生川家は豪邸だが、京の外れにあるため、人通りは滅多にない
夢「さ、ユメちゃんの大冒険が、今始まるんですぅ……」
 門から足を踏み出す
 ガコン
夢「ひ――」
 足首に縄が巻きつき、表の木に引っかかった数百キロの重石が落下すると同時に、夢見の身体が数メートルほど吊り上げられる
夢「いやあああああああぁ~~!」
 着物の裾がはだけないように、必死に押さえる夢見
夢「ちょ、これ、え、何ですかぁっ! え~~ん!」
 手の端から巾着がこぼれ、それを誰かが受け取る
蘭「……ふむ」
夢「ら、蘭さまぁっ!」
 逆さになった視線で、上空から蘭を見上げる夢見
夢「ちょっとぉ~、降ろしてくださぃぃぃ」
蘭「……佐和が、な」
夢「びくっ」
 遠い目でつぶやく蘭
蘭「自分の巾着がなくなった、って先ほど騒いでいたのだが……こんな模様だったな」
夢「お、お母様ぁから、お下がりもらっちゃったんですぅ~」
蘭「……中身も、か」
 封を開くと、子供が持つには少々多い金額が見える
蘭「……しばらく、そのままにするんだな」
夢「え~~~~~ん!」
 髪が逆さになったり、今にも裾がほどけて生足があらわになったりで、もういっぱいっぱいの夢見
夢「ユメ、もっと遊びたい~~~、京の都でお祭り行きたいのにぃ~~~!
 叫び声を後ろに浴びながら、蘭はつぶやく
蘭「……京の都を再興するなら、要所要所に罠は必須だからな……もっと改良せねば」
 何かが間違っている蘭だった


<初子の子>
 
 初子と佐和が並んでいる中、イツ花が満面の笑みでやってくる
イ「初子さま、白波河太郎さまから、新しいご家族を預かって参りました!」
初「わーぃ♪」
佐「ひぃっ!」
 反応が対照的なふたり
佐「出てきたのがまんまカッパだったら、ウチは、ウチはどうすればッ
初「いや、弓を構えないでください……w」
 だから具足姿なんですね……wとつぶやく初子
佐「良い事思いついた! 仮面だ、鉄仮面だヨ!」
 かぶって一生暮せば!と主張する佐和
初「酷いこと言わないでください!w」
佐「だって、だってぇ……」
 しくしくと泣き出す佐和
初「何で泣くんですか……w」
 自分の好きな人は、そこまで言われるほどか、と少し悩んでしまう
イ「で、あの、続けてもよろしいでしょうかァ」
 袖で待っていてくれたイツ花
初「あ、はい」
 子供にすごく会いたい初子と、会うのがすごく怖い佐和
イ「おめでとうございます、かわいい男のお子様です!」
 幸四郎以来、六人目の子供でついに男の子が産まれた
佐「可愛いってアレか! 小さなカッパみたいなコを指して、ほら可愛いデショってか!」
 やわらイツ花に掴みかかる
イ「きゃッ」
初「落ち着いてください!w」
 初子がふたりを引き剥がす
イ「ど、どちらかと言えば、母君似のようですよ!」
佐「どちらかと言えばって何だッ、違いは明らかジャナイ! イツ花の目は節穴か! あるいははっちゃんの腐った好みが乗り移ったか!
 最後に少し本音が出た
初「佐和お姉さまっ!w」
 力いっぱい引き剥がしたら、佐和が転がって、そのまま頭を障子に突っ込ませて停止する
初「まったく、もう……」
 さすがは壬生川家一の膂力を持つ女傑である
蘭「……何の騒ぎだ」
 蘭がふと部屋を覗き込む
初「ちょっと、佐和お姉さまが暴走しちゃって……」
蘭「いつもの事か」
 納得する
蘭「それより……この小僧が、部屋の前でビクビクしていたのだが」
 首根っこを掴んで引き上げると、そこには子羊のように震える男の子がいた
○「ひ、ひぃぃ……」
 蘭の仏頂面に怯えているのか、半泣きだったが、その端正な顔立ちにはどこか壬生川一家の面影があった
蘭「ん……?」
 目を細めて、少年の顔をマジマジと見つめる
 食われるんじゃないか、と思う少年
蘭「こいつは、もしや……?」
イ「は、白波河太郎さまから預かってきたお子様!」
 部屋の前で呼ばれるのを待っていたところを、蘭に捕獲されたらしい
初「ええっw」
 カッパに似ても似つかない、可愛らしい顔立ちをした男の子だ
蘭「ほれ」
 首根っこを掴んだまま、初子に息子を手渡す蘭
 ネコか何かですか、とイツ花は思った
 
 名前は以蔵(イゾウ)、初子の素質を受け継いだ槍使いの少年だ
 緑色の長い髪の毛を、藍色のリボンで後ろで縛っている
 
初「それは……もしかして、私の飾り布?」
 以蔵の後ろ髪をまとめてあるリボンを見て、初子は尋ねる
 あの交神の時に髪が乱れて、両房を縛っていたリボンがどこかに行ってしまったのだ
 父親に貰ったものでしばらく探したのだが、布団の近くからは出てこなかったため諦めていた
以「あ、うん、お父さんがお母さんの思い出だからって、とても大事にしてて……でも、これは地上の物だから、お前が身に着けていろって」
初「そっかぁ」
 初子は以蔵の髪を撫でる
初「それじゃあ、それは以蔵が持っていてね、お守りなんだから」
以「うん、大事にする!」
 話自体は良い話なのだが、蘭やイツ花の頭に浮かんでくるのはあのカッパ男のため、どうにも感情移入が出来ない
佐「あいたた……もう、はっちゃんってばカゲキ……」
 頭を振りながら起き上がる
初「あ、何か丁度良いから、みんなを紹介するね♪」
 息子に微笑みかける初子
初「こちら、一家最年長1才3ヶ月で弓の使い手、佐和お姉さま」
佐「ウン、母親になったはっちゃんも良い……じゃなくて! ヨロシク!」
 以蔵と握手を交わす佐和
以「あ、何だかすぐ友達になれそう!」
佐「それはウチの精神年齢が同じくらいだって言いたいのかgなg;あ!」
 後ろから半笑いの初子に羽交い絞めにされる佐和
初「佐和お姉さま、暴れないでください!w……こ、こちらは0才6ヶ月の蘭さん、頼りない一家を支えてくれる頼りになる人です」
蘭「ふむ……宜しく」
 差し出された手に、怯えながら握手する以蔵
以「ど、どーも」
 なまじ美人であるがためか、怖ええ、と以蔵はこっそり思う
初「それでこちらが、一家のお手伝いさんこと、イツ花さん……ずっと私たちを見守ってくださる方よ」
イ「初めまして、よろしくお願いしますッ」
以「よろしくです!」
 元気よく挨拶する以蔵
初「えーと、後は、きゃっ」
 佐和を羽交い絞めをしたままだった初子が、突然手を離して悲鳴を上げる
初「へ、ヘンなとこ触らないでくださいよ!w
佐「(;゚∀゚)=3」
初「何ですかその顔は!w
 初子が照れ隠しに佐和を突き飛ばし、転がった佐和が再び障子に頭を埋める
蘭「……障子の張替えが大変だな」
 気に食わないのか、助けない蘭
以「……お、お母さん、こええ」
 ぽつりとつぶやく
イ「あれ?」
 周囲を見回して、イツ花が怪訝そうな声を上げる
イ「そういえば、あの……夢見さまは?」
蘭「は……
 蘭が珍しく驚いた顔をした
蘭「忘れ……ていた」
 夢見が吊り上げられてから、すでに二時間が経過していた
 

夢「う、うーん……」
 夢見がくらくらした頭を押さえて、目を覚ます
蘭「……気がついたか」 
夢「ひっ」
 蘭を見て怯える夢見
 どいつもこいつも……とは思うが、実際悪いのは自分なので何も言えない蘭
夢「あ、あのぉ、ここはどこでしょぉ……?」
蘭「俺の背の上だな」
夢「はひっ!?
 夢見は蘭におぶさられていた
佐「オー、気がついたか、ユメちゃん」
夢「あ、あれ、ここどこですかぁ?」
 寝ぼけた目をこすりながら、蘭の背中で揺られる夢見
 周りはどうやら、屋敷ではないようだが……?
蘭「九重楼だ」
夢「はひっ!?
 というわけで

<九重楼>
 
夢「な、なんでユメちゃんこんなところにいるんですかぁ!?」
蘭「鎖帷子付きの夢見は、さすがに重かった」
 夢見を降ろして、首を回す蘭
佐「今月は、ウチと蘭とユメの三人で出陣なのダヨ」
 先月大怪我した初子は、以蔵の訓練のために屋敷に残っていた
夢「いやそうじゃなくてぇ」
蘭「初出陣で、緊張しているのか」
夢「違ーいーまーすぅー!
佐「ユメのために、比較的楽そうな九重楼にしたノニー」
夢「いや場所が問題じゃなくてぇ!」
 夢見の衣装は、誰が着替えさせたのか分からないが、頭からつま先まで、完全武装が整っていた
 弓の手入れも万全だ
夢「ユメ、全然こんな話聞いてませんのにぃ!」
蘭「初出陣は、誰でも緊張するものだ」
佐「きょうは気楽に頑張ろうネ」
夢「ああっ、誰か会話できる人を連れてきてくださいぃ!」
 夢見の叫び声も、壬生川家待機中の初子の元には届かない
夢「ユメ、ここで帰りますぅ……」
 意気消沈した夢見が、すごすごと後ろを向く
蘭「ふむ……しかし」
 夢見の前に幾匹もの妖怪が立ちふさがる
夢「いやぁぁぁぁぁ~~!」
蘭「俺たちとはぐれるのも、危険だと思うが」
夢「助けてぇ、お母様ぁ~~」
 佐和の胸に飛び込む夢見
蘭「……死にたくなければ、戦うんだな」
夢「うぅぅぅ~……」 
佐「サー、壬生川家、突撃ー!」
 
 こうして三人は、夢見を宥めつつ、扱いつつ、九重楼を進撃し、多数の戦利品を持って凱旋したのであった
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by RuLushi | 2005-08-22 02:02