ルル師のRPプレイ日記=俺の屍を越えてゆけ編(PSP版)=
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近代ゲームの語り部です。 PSソフト"俺屍"ブログ、リセット禁止でやってました。11/11/24より、PSP版俺屍プレイ日記始めました。今度は5年もかからなければいいな、と思います。
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2005年 07月 31日 ( 1 )
1019年 12月前編

 その日は、奇しくも初雪が壬生川家に見参していた
幸「雪だぁ……そういえば、僕が壬生川家に来たときも、雪が積もっていたなぁ」
 縁側に立って庭を眺める
幸「何だかこれが最期のうちの景色だとしても、納得できそうだなぁw」
 名残の雪を見て育ち、初雪が終雪となる、何となくみやびじゃないだろうか
 縁起でもないことを考えて、カラカラと笑う
 
 本日は、大江山へ出陣する日だ
 
<倉庫の蔵出し品出し>
 
 その日の壬生川家は、朝一番から騒がしかった
の「ちょっと佐和、ちゃんと自分の弓手入れしたのぉー?」
佐「わーもう、今やっているからお母さんー!」
の「戦場で弦が切れたら、大変なことになるんだから、よく油を塗っておくんだよぉ」
佐「はーぃはいはいはいはい、もうそれ耳タコだってばぁ!
の「何を言うの、佐和ってば初めてのいくさなんだから、念には念だからねっ!」
佐「(まったくもぅ、お母さんってば臥蛇丸オジサンみたい
の「何か言ったぁ?」
佐「何でもないからナイカラ!」
 居間では、親子が弓の整備をしている真っ最中だった
幸「(どうして居間で
 幸四郎は思ったが、恐らくコレが最期になるかもしれないと感じているから、一番馴染みの深かった場所で支度をしたいのだろう
 とはいえ、油まみれの居間を見渡して、うぅーんとうなる
 一家で蕎麦をすすった居間、いつも幸四郎は食べるのが遅くて、姉妹にからかわれていた
 夏海には囲碁の相手もしてもらった、まったく歯が立たなかったけれど
 お腹が空いて仕方なかった稽古後、夕餉の前にイツ花に握り飯を作ってもらったこともあった
 臥蛇丸とはよく壬生川家の事を話し合っていた、町の発展がいかに鬼退治の助けとなるのか、幸四郎は教えてもらった
 あの頃父親の背は、見上げるほど高かった
 いつか届きたいと思っていた、幸四郎の背は今では晩年の玄輝を越えていた
の「あれ、こうちゃんどうしたの、ボーっとしてぇ」
幸「え、ああいや、居間を見てたんだ」
 正直に答える幸四郎
の「そっかw」
 1才3ヶ月となったのの香は特に追求しない、何となく感じているのだろう幸四郎の感慨を
幸「僕、もう準備が終わったから、お兄ちゃんと巻絵ちゃんの様子を見てくるね」
の「はーぃ、こっちはもう少しかかるかもぉ」
幸「ん、分かった」
 幸四郎は居間に背を向ける
 後ろからのの香の「佐和、それが終わったら次は戦衣装にお着替えだからねぇー」と「ハーィ!」という元気の良い声が聞こえてきた


臥「すまん巻絵、この槍はそっちに立てかけておいてくれ」
巻「ふぁーぃ」
臥「まったく、こんなに時間がかかるとは思わなかったな……」
巻「もう出発の時間が迫ってましゅぅぅ(´・ω・`)」
 臥蛇丸親子は、なにやら倉庫でドタバタとしていた
幸「お兄ちゃん、大丈夫?」
 庭にまで埃が噴き出している、幸四郎は中を覗き込んで、少しむせた
臥「おお幸四郎、すまんな準備が遅れて」
幸「それは大丈夫だけど、何をしているの?」
 倉庫の中では、顔に手ぬぐいを巻いて割烹着を着た臥蛇丸と巻絵が、荷物を整理しているようだった
臥「なぁに、倉庫の中がごちゃごちゃしていたもので、今イツ花さんに頼んで町へ売却してもらってきているのだ」
幸「倉庫の整理……全然思いつかなかった」
臥「古い弓や、もう錆びた刀なども、砥ぎ屋に頼んでから仕出しをな」
 夜通し掃除をしていたのか、臥蛇丸は全身煤だらけのようだ
臥「まぁこれで支度金も出来たし、ついでにいくらか上等な鎧も買えるだろう、ハハ」
幸「お兄ちゃん……ありがとう」
臥「なぁに、俺に出来るのはこんなことくらいだ、ほら巻絵、もうおまえは出陣の準備をするんだ」
巻「はーぁい」
臥「ありがとうな、手伝ってくれて」
 臥蛇丸は黒ずんだ手を割烹着で拭いて、巻絵の頬を撫でた
臥「行って、幸四郎を守ってやるんだぞ」
巻「あぃ(`・ω・´)」
 僕は守られるのか、と苦笑する幸四郎
 とたたたと走っていく巻絵の後姿を、臥蛇丸は目を細めて眺める
臥「そうだ、俺に出来るもうひとつの事があったっけな」
幸「ええ、どうかお願いします」
 幸四郎は頭を下げる
臥「ああ任せておけ、おまえの留守中、子供は俺が守る」
幸「僕が帰らなかった時は、そのコを当主に……よろしくお願いします」
臥「……名前はもう、決めているのか?」
幸「そうですね、帰ってきたら決めることにします」
 幸四郎はにっこりと微笑んだ
臥「ハハハ、そうだな、それが良い、それが一番だ!」
幸「それじゃあ、行ってきますね、お兄ちゃん」 
臥「ああ、奮って来い!」


幸「さって、みんな集まったかな」
の「お~」
佐「おー!」
巻「はい、わたし頑張りますでしゅ(`・ω・´)」
 四人は外に、ひとりは玄関に
臥「どんな結末になっても、俺は待っているからな」
 死地へと赴く、四人を眺める臥蛇丸
幸「それでは、壬生川家、出陣!!
 刀を抜いて、叫ぶ
幸「目的地は大江山山頂、朱点童子の首ひとつ!!


 見送られる側と、見送る側
臥「さ、イツ花、居間に戻って片付けでもするか」
イ「……そうですネ」
臥「あの油まみれの部屋じゃ、皆が帰ってきた時に、くつろぎにくいだろうからな」
イ「はい、臥蛇丸さまw」 
 すっかり掃除夫と化している臥蛇丸であった
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by RuLushi | 2005-07-31 02:21