ルル師のRPプレイ日記=俺の屍を越えてゆけ編(PSP版)=
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近代ゲームの語り部です。 PSソフト"俺屍"ブログ、リセット禁止でやってました。11/11/24より、PSP版俺屍プレイ日記始めました。今度は5年もかからなければいいな、と思います。
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1020年 3月後編


<相翼院> 

 薙刀士、弓使い、槍使いの三人娘が双翼院を速瀬で駆け抜ける
巻「今回は、何としてでもお雫の術を持ち帰るでしゅ(`・ω・´)」
佐「オオ、上級の回復術でシュネ!」
初「佐和さん、口癖がw
 頬を赤らめて、控えめに突っ込む様が初々しい
 
 槍使いとは剣士に似た職業ではあるが、槍の特性上、横一列の敵を貫ける便利な職業である
佐「オオー、ソレが槍使いかぁー!」
 戦う様を初めて見る佐和が、大興奮する
初「薙刀とは異なるのですね~」
 巻絵の戦いを横目で見ながら、感心する初子
 初戦だというのに緊張もなく、非常にリラックスして良いムードだ
巻「薙ぐか貫くか、でしゅね(`・ω・´)」
 つまり攻撃範囲が、横か縦かの違いなわけだ
初「ちゃーんと、巻物でお勉強したんですよー♪」
 そういえば、本来親から子に伝わるはずの武芸だが、初子の場合は書物から古来の武術を復活させたのだった
巻「でも、幸四郎お父しゃんが教えてくれたんでしゅよね、槍使いの技」
初「うんっ、お父さんも手伝ってくれましたよ♪」
佐「えええw」
 独学で、槍使いの技法を復活させたという初子
初「お父さんが、女の子のあたしは力がないから、刀より槍を使った方が良いって、一緒に勉強しよう、って♪」
巻「一緒に、って……」
初「のの香お姉さんに手伝ってもらったりもして、わたしいっぱい学習したんですよー♪」
 父親譲りの朗らかな笑顔で、語る初子
 そんなまだ生後2ヶ月の戦の天才を見て、末恐ろしい、と思う巻絵と佐和であった

巻「出ましゅたー(`・ω・´)」
 突然大声を上げて喜ぶ巻絵
佐「え、ナニナニー、鼻血ー?」
初「温泉でも出ましたかー♪」
巻「(´・ω・`)」
佐「いちいちしょげないの巻絵ちゃんっw」
 父上同様、皆の玩具と化している最年長者が、巻物を掲げる
巻「これでしゅ、お雫の巻物でしゅ!」
佐「オオー」
初「おおー♪」
 やんややんやと手を叩く
巻「本スレの人に教えてもらった通りでしゅ、ありがとうございましたでしゅ(`・ω・´)」
 急に変なことを言い出す
佐「ヨーシ、そんじゃ――」
初「残る期間精一杯奉納点稼いで、凱旋しましょー♪」
佐「イヤソレ、ウチのセリフだかr」
初「はい?」
佐「いや良いけどイイケドッ!
 なぜだか拗ねる
 それはともかくとして、壬生川三人娘は、一ヶ月を戦い抜き、
 ついに悲願である中級回復の術(お雫の術)を土産に、帰還したのであった

 
 ただいまー、と三人娘の明るい声が屋敷に戻ってくる
幸「ん、おかえりみんな」
 出迎えたのは、いつもと変わらない笑顔の当主だ
佐「タダイマー、幸四郎オジサンー!」
巻「お雫取れましゅたー(`・ω・´)」
幸「それは凄いや、あとで僕にも読ませてね」
 ニコニコとした幸四郎の着物の裾を引っ張る、初子
初「あの、お父さん?」
幸「うん、何だい?」
初「何かあったんですか?」
幸「んー、そうだね」
 少しの間……
 幸四郎は、頭をかいて、ゆっくりと口を開く
幸「臥蛇丸お兄ちゃんとのの香お姉ちゃんが、倒れた」
 三人娘が息を飲んだ


 幸四郎によれば、市中のはやり病は鎮まったが、
 とうとう臥蛇丸とのの香の熱は下がらなかったという


幸「さっきはずいぶん苦しそうだったんだけどね、今はもう意識もハッキリしてて、落ち着いているみたいだよ」
 峠を越えたわけじゃあない
 巻絵と佐和を親子ふたりっきりにさせて、幸四郎と初子は居間で待機していた
幸「何ていうか、最後の力、なのかな。巻絵ちゃんと佐和ちゃんが帰るまでは死ねないって気迫が伝わってきてね」
 いつに増して饒舌の幸四郎
初「お父さんも、何だか疲れてますよ……」
 先ほどは気づかなかった、目の下のクマが痛々しかった
幸「ちょっと、僕も看病が過ぎたかな、またイツ花に身体を無理させて……って怒られそうだ」
 口元を歪ませただけで、幸四郎は笑い声は上げなかった
幸「次に死ぬのは僕で良かった」
 初子を抱き寄せて、幸四郎は少しだけ目を閉じた
幸「もうこんな想いをしなくて、済むもんね」
初「わたし、絶対忘れません……臥者丸叔父さまの事も、のの香お姉さまの事も……わたしの子にも、伝えます、絶対……」
 初子は声を殺して、泣き出した
 初子を抱いたまま、幸四郎は疲労の眠りへと落ちていった  


 程なくして、臥蛇丸が亡くなった
 その生涯で三度の大怪我に見舞われながらも、最期は娘に見守られながら、布団の上で眠ることが出来た事に、とても感謝していたという
 
               臥蛇丸「今、みんなで、鴨川のほとりを散歩している夢を、見たよ」



 それを追いかけるように、数分後、のの香も永眠した
 佐和が言うには、とても人生が終わる人とは思えない、安らいだ笑顔だったらしい
 今際に、自分は幸せ者だった、とも言っていた
 
              のの香「あなたたちが大好き。それ以上でも、以下でもないよ……」




 巻絵が泣きじゃくり、佐和も赤ん坊のように声を上げて泣いた
 初子もしゃくり上げて泣いたが、幸四郎は泣かなかった
 
  
 
                                         臥蛇丸 享年1才7ヶ月
 
                                         のの香 享年1才6ヶ月

 



 明日からも、壬生川家は生き続ける
 臥者丸やのの香の居ない屋敷で、彼らの屍を乗り越えて
 
 壬生川家が涙に満たされたその日、
 庭には満開の桜が咲き誇っていた
 新しい時代が訪れていた
 
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by RuLushi | 2005-08-06 00:59